盗聴被害に遭っている人は少なくありません。
実際、盗聴被害の件数は増加傾向にあります。
しかし、この数字はあくまで判明した被害数でしかないのです。
これは、現在進行形で盗聴されていて、発覚していない被害数は反映されていないということを示しています。だからこそ、私たちには自衛の意識が必要になのです。
ネットで検索すれば、様々な盗聴器がある事が分かります。また、同時にそれらの盗聴器が設置されやすい場所についても紹介されているでしょう。
知識を手に入れ、実際に盗聴器が仕掛けられていないか確認してみたという人もいるかもしれません。
そんな時、もし盗聴器を発見してしまったら、私たちはどのように対応すればいいのでしょうか?
盗聴器を一刻も早く撤去したい気持ちは分かりますが、場合によっては撤去するのに資格が必要になる事があるのです。
今回は、盗聴器の発見と撤去時に資格が必要になるケースがあるという事を紹介していきます。
盗聴器を発見するにあたって、基本的には資格は必要ありません。
目視で確認できる場合もありますし、専用の機械を購入して盗聴器を探す場合もあるでしょう。しかし、どちらの場合も現在、資格は必要ないのです。
気を付けなければいけないのが、盗聴器の撤去時です。
撤去する時も、その盗聴器が簡単なものであれば、資格は必要ありません。
例えば、設置されている事が多い、延長コード、電源タップに偽装された盗聴器、時計や文具などに偽装された盗聴器などの場合、無資格でも問題なく撤去できます。
では、どのような場合だと資格が必要になってくるのでしょうか。
そして、資格が必要な場合、どのような資格が必要になってくるのでしょう。
盗聴器の撤去に資格が必要になるか否かは、盗聴器が設置されている場所に基づいて決定することがほとんどです。
次項からは、盗聴器の撤去時に資格が必要になるケースと、その資格について詳しく紹介していきます。
先程、盗聴器を撤去する時には、設置されている場所によって資格が必要になってくる事を紹介しました。
まずは、どのような場所に設置されていると資格が必要になるのかを見ていきましょう。
撤去するのに資格が必要になる設置場所は二つ存在します。
まず、一つ目が電話回線に仕掛けられていた場合。
盗聴器が多く発見される場所の一つが電話回線です。
そして、電話回線に盗聴器が設置されていた場合、撤去するには資格が必要ですので注意です。
盗聴器を仕掛けられている事が分かった場合、一刻も早く撤去したいと思うでしょう。しかし、電話回線に設置されている場合、無資格者が撤去すると罰金が科せられる可能性があるのです。
電話回線は、NTTなどの他者と契約を結ぶことによって、回線を利用させてもらっている状況になります。
そのため、盗聴器を撤去する時に間違ってショートさせてしまうような事があると、回線を借りている業者に損害を与えてしまう事になるのです。
当然、これらの業者を利用しているのは自分だけではないため、業者からすれば、他の利用者にも損害を与えてしまう事になります。
そうなれば、賠償責任が発生してしまう可能性が高くなってしまうのです。
だからこそ、電話回線や光ケーブルといった通信系の配線に設置された盗聴器を撤去する際には、AI・DD第三種電気通信設備工事担任者(旧アナログ第三種工事担任者)の資格保有者が行う必要があるのです。
コンセント内部も盗聴器が設置されやすい場所の一つ。
コンセントには設置場所が二つ存在します。それが、壁より外側の場合と、壁面の向こう側。
当然、設置が簡単なのは延長コードなどに設置するパターンです。
これは、部屋の内部に仕掛けられたものと言えます。
一方で、発見が難しいのが、壁の向こう側に設置されていた場合。
よっぽど詳しく調べない限り、この場所に設置されている盗聴器を発見するのは難しくなっています。
しかも、設置されているのを発見しても、無資格者の場合、撤去することができません。
なぜなら、壁面より向こう側なので屋内配線が使用されているからです。
無資格者が不用意に触ってしまうと、感電するリスクがあります。
このような危険があるので、壁側より向こう側に盗聴器が設置されていた場合には、第二種電気工事士の資格を有したものでなければ撤去することができなくなっているのです。
近年、増加傾向にある盗聴被害。
これは、決して他人事ではありません。
いま、自分が盗聴されていないという保証は、どこにもないのです。盗聴はそれほど身近な犯罪になってしまいました。
だからこそ、自分の身は自分で守るという考えが重要になってくるのです。自分だけは大丈夫だと考えずに、盗聴被害から自分を守るためにも、ある程度の知識を身に付ける必要があります。
そして、大切なことは盗聴器を発見しても慌てないということ。もし、盗聴器を発見した場合には、専門知識を持っている有資格者や、警察に相談する必要があります。
もし、自分で撤去してしまえば、賠償責任を問われる場合もありますし、感電してしまうリスクもあるからです。
不安を感じているのであれば、一度、しっかりと調査をしてもらう事を強くおすすめします。
探偵の中には、盗聴器の撤去に必要な資格を持っているケースもあるので、心配なのであれば問い合わせて確認してみるようにしましょう。